三条簡易裁判所 事件番号不詳 決定
本籍 ≪省略≫
住居 ≪省略≫
無職 青木芳雄
昭和八年十月二十三日生
右の者に対する窃盗、住居侵入、窃盗未遂、被告事件につき、検察官より昭和三十三年十二月十八日別紙同日付起訴状を提出して公訴の提起があり、右起訴状の謄本は同月十九日代用監獄の長たる三条警察署長に送達せられたが、鑑定人上村忠雄の鑑定の結果によれば、被告人は、右公訴提起の日及び起訴状謄本送達の日以後現在に至るまで精神分裂症の緊張病性昏迷状態にあり、心神喪失の状態に在ることが認められ、このことは形式的には被告人に送達されたとみられる右起訴状謄本の送達も結局送達なかりしことに帰し、しかも被告人は本件公訴提起の日以後二箇月間引続き心神喪失の状態に在つて本件起訴の事実を了知せず、公訴提起があつた日から二箇月以内に起訴状謄本の送達がなかつたことになるので、刑事訴訟法第三百三十九条第一項第一号により左の如く決定する。
主文
本件昭和三十三年十二月十八日付公訴はこれを棄却する。
(裁判官 若林寅蔵)